単体決算とは?
単体決算とは、企業単体(個社)の決算業務のことを指します。
月ごとに締め日を設け、その月の収益や費用を集計し、正確な決算書(BS:貸借対照表、PL:損益計算書)を作成するのが目的です。
このために、以下のような点検作業を行います:
- 債権債務明細の確認(滞留していないか、貸借は問題ないかなど)
- 売買伝票のチェック(異常な取引がないか)
- 入金明細の照合
- 消費税の点検(課税・非課税の区分や控除対象の確認)
- 為替予約の紐づけの確認(外貨建取引の為替リスク管理)
- BS(貸借対照表)・PL(損益計算書)の点検
(前月比や前年度比で確認して例月収支や増減を分析します)
最終的には、株主総会に提出するための決算書を正しく作成することがゴールです。
多くの企業では、4月始まり・3月末締めの決算期を採用しており、株主総会は6月に開催されることが一般的です。
株主が会社の状況を判断するために、1年間の成績表として決算書の提出が求められます。
税務決算とは?
単体決算の中には「税務決算」も含まれます。
税務決算とは、会計上の利益に対して税務上の調整(益金・損金)を行い、課税所得を算出して税額を計算する業務です。
ここでのポイントは、会計上の利益と税務上の所得は一致しないという点です。
例えば、会計上は費用として認められていても、税務上では損金として認められないものなどあるため、調整が必要になります。
納税は年1回ですが、1年分を一度に計算するのは現実的ではありません。
そのため、毎月の段階で所得を算出し、税額を見積もっておくことが重要です。
連結決算とは?
連結決算とは、親会社と子会社の決算書(BS・PL)を合算し、グループ全体の財務状況を把握するための決算です。
具体的には、子会社が連結用の資料(BS・PLなど)を作成し、親会社に提出します。
親会社と連結するにあたり、連結修正仕訳が必要になります。例えば、親会社がIFRS(国際会計基準)を採用している場合は、会計基準の違いを調整する「組み換え仕訳」を行います。
月次決算と比べると、年度末の連結決算は提出資料が多く、業務量も増えるのも特徴です。
決算期の残業事情
決算期は、翌月初が特に忙しくなり、残業が増える傾向があります。
たとえば、9月の月次決算では、10月初旬が締め作業のピークとなり、残業が発生しやすくなります。
月次決算では比較的落ち着いていますが、四半期決算や年度末決算になると、提出資料が増えるため残業も増加します。
特に3月末決算の企業では、以下のようなスケジュールになります:
- 4月:1年間の決算書(計算書類)を作成
- 5月:税務申告の見込み納付
- 6月:監査対応
- 7月:確定申告
このように、5月は3月決算の対応と4月の月次決算が重なるため、残業が多くなる傾向があります。
決算経験は転職に有利?
ここまで読んで「決算って大変そう…」と思った方もいるかもしれません。
ですが、決算業務の経験は、経理職としての市場価値を高める大きな武器になります。
実際に転職活動をしていると、「決算経験あり」を必須条件としている求人が多く見られます。
特に20代・30代の若手の方には、早いうちに経験しておくことをおすすめします。
決算を経験することで、どの会社でも通用する自信がつき、キャリアの幅も広がります。
もちろん、楽な業務の方が気持ちはラクですが、スキルを身につけておくことで将来的に自分の選択肢が増えます。
現在、単純な経理業務しか任されておらず悩んでいる方は、決算経験を積ませてくれる会社への転職も一つの選択肢です。
これから経理職を目指す方は、志望企業がどこまで経理業務を任せてくれるのか、決算業務に携われるかどうかをぜひ確認してみてください。



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